出版後30年になり、43刷に達しました。統計学は決して派手ではなくどちらかといえば地味な学問ですが、実は奥が深く人生を支える確かな生涯の力です。最初にこの本で学ばれた学生の皆さんも、今や50歳にならんとして今や日本社会のいろいろな方面で指導的な役割をはたしています。とりわけ、最近は学力低下が言われているにもかかわらず、本書はレベルを下げてはいませんし、古くもなっていません。今に至るまで何十万人の方々の基礎統計力の学びに貢献できているのは大変な喜びです。
内容や練習問題に対しても質問が寄せられています。さらに進んだ学びのために2冊の別巻がありますので、関心に応じて読まれることをお勧め致します。今後も読者のみなさんの発展をお祈りしています。
2021年10月
全 13 章はおおまかにいえば 3 部(下記で色別)で構成され、ほぼ
第 1 部 1-3 章 記述統計学
第 2 部 4- 8 章 確率の基礎入門
第 3 部 9-13 章 統計的推測(数理統計学)
という内容に対応する。ただし、この構成にこだわる必要はなく、第 1 部だけを念入りにやってもよい。また確率の基礎だけを学びたいなら、第 2 部だけでも独立して学習できる。さらに、第 1 部は既知という読者・学生には、第 2 部からはじめ、ついで第 3 部と進むこともよい。
1.統計学の基礎 (→用い方の基本)
1.1 統計学とは
1.2 統計データと統計手法
1.3 統計データの分析プロセス
2.1次元のデータ (→エクセル・コマンド、データバンク)
2.1 度数分布とヒストグラム
2.2 代表値
2.3 散らばりの尺度
3.2次元のデータ (→エクセル・コマンド、データバンク)
3.1 2次元のデータとは
3.2 散布図と分割表
3.3 相関係数
3.4 直線および平面のあてはめ
4.確率
4.1 ランダムネスと確率
4.2 標本空間と事象
4.3 確率の定義
4.4 加法定理
4.5 条件付確率と独立性
5.確率変数
5.1 確率変数と確率分布
5.2 確率変数の期待値と分散
5.3 モーメントとモーメント母関数
5.4 チェビシェフの不等式
5.5 確率変数の変換
6.確率分布 (→エクセル・コマンド)
6.1 超幾何分布
6.2 二項分布とベルヌーイ分布
6.3 ポアソン分布
6.4 幾何分布と負の二項分布
6.5 一様分布
6.6 正規分布
6.7 指数分布
6.8 ガンマ分布
6.9 ベータ分布と一様分布
6.10 コーシー分布
6.11 対数正規分布
6.12 パレート分布
6.13 ワイブル分布
付.モーメント母関数による証明
7.多次元の確率分布 (→要点メモ)
7.1 同時確率分布と周辺確率分布
7.2 条件付確率分布と独立な確率変数
7.3 多次元正規分布
7.4 独立な確率変数の和
付.数学的証明
8.大数の法則と中心極限定理 (→要点メモ)
8.1 大数の法則
8.2 中心極限定理
8.3 中心極限定理の応用
9.標本分布 (→要点メモ)
9.1 母集団と標本
9.2 母数と統計量
9.3 統計量の標本分布
9.4 有限母集団と有限母集団修正
10.正規分布からの標本 (→要点メモ、分布まとめ、エクセル・コマンド)
10.1 正規分布の性質
10.2 分散が既知のときの標本平均の標本分布
10.3 標本分散の標本分布
10.4 分散が未知のときの標本平均の標本分布
10.5 2標本問題
10.6 標本相関係数の標本分布
11.推定 (→エクセル・コマンド)
11.1 点推定と区間推定
11.2 点推定の考え方とその手順
11.3 点推定の基準
11.4 点推定の例
11.5 区間推定
12.仮説検定 (→エクセル・コマンド)
12.1 検定の考え方
12.2 正規母集団に対する仮説検定
12.3 いろいろのχ2検定
12.4 中心極限定理を用いる検定
12.5 検出力
・ 練習問題12.5のための円周率(π)1001桁 New !
13.回帰分析 (→エクセル・コマンド、データバンク)
13.1 回帰分析
13.2 回帰係数の推定
13.3 偏回帰係数の統計的推測
13.4 重回帰分析
付.ガウス・マルコフの定理の証明
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