改訂版 入門確率過程
松原 望 (著, 編集), 山中 卓 (著), 小船 幹生 (著)
確率過程の「学び」をわかりやすく、面白く、ためになるものにしたい。これが本書が生まれたいきさつである。
そのためには実例、数値例を多くし、わかりやすい解説(ときにはやさしすぎるかもしれない)と基礎的な実用例を多く登場させ、
細事はこの際さておき、骨太で自然体のわかりやすさを重くみた。
実例には、経済の例などを用いて社会人のニーズにこたえようとした。
20年振りの改訂では章末問題(ワンポイント練習)やファイナンスの章を新たに設けるなど、内容がさらに充実。
「ワンポイント練習」は理解の確認のためで、おおむね易しく(理解していないと?)出題しています。
5題中3題をまず合格と考えて下さい。
なお、計算はEXCEL中心に作っています。これは理解のうえで非常に重要な点で、その理由は読者の読後感想を読んで下さい。
旧版では大好評をいただきました。その感想を紹介します。
https://qmss.ne.jp/prob/stocpr-book/kanso.htm
| 『改訂版 入門 確率統計』目次 |
| はじめに |
| 第1章 確率の基本 |
| §1.1 確率の意味 |
| §1.2 確率の定義 |
| §1.3 事象と確率 |
| ワンポイント練習1 |
| 第2章 確率変数と確率分布 |
| §2.1 確率変数 |
| §2.2 確率分布を表す |
| §2.3 期待値の考え方 |
| §2.4 分散の考え方と役割 |
| §2.5 さまざまな分布の形:モーメント |
| §2.6 以下の確率と累積分布関数 |
| §2.7 条件付期待値と条件付分散 |
| ワンポイント練習2 |
| 第3章 いろいろな確率分布 |
| §3.1 4種の重要分布 |
| §3.2 二項分布 |
| §3.3 ポアソン分布 |
| §3.4 指数分布 |
| §3.5 正規分布 |
| §3.6 中心極限定理の始まり |
| §3.7 モーメント母関数の効用 |
| §3.8 応用上重要な確率分布 |
| §3.9 統計学に用いられる確率分布 |
| ワンポイント練習3 |
| 第4章 多次元確率変数 |
| §4.1 確率変数の集まり:確率過程 |
| §4.2 同時確率分布 |
| §4.3 周辺確率分布 |
| §4.4 共分散と相関係数 |
| §4.5 同時確率分布の計算手順 |
| §4.6 共分散の必要性 |
| ワンポイント練習4 |
| 第5章 独立確率変数とその応用 |
| §5.1 独立な確率変数 |
| §5.2 和の確率分布:コンボリューション |
| §5.3 2次元正規分布を作成する |
| §5.4 無相関と独立 |
| §5.5 多次元正規分布 |
| §5.6 多次元正規分布の条件付分布 |
| §5.7 条件付期待値の計算テクニック |
| ワンポイント練習5 |
| 第6章 ランダム・ウォーク |
| §6.1 単純ランダム・ウォーク |
| §6.2 一般的なランダム・ウォーク |
| §6.3 マルチンゲールの考え方 |
| §6.4 ギャンブラーの破産問題 |
| §6.5 原点復帰の確率 |
| §6.6 「つき」は現実に存在:逆正弦法則 |
| ワンポイント練習6 |
| 第7章 極限定理の基礎 |
| §7.1 事象の代数 |
| §7.2 公理による確率の定義 |
| §7.3 集合の無限算法も手際よく |
| §7.4 完全加法族の生成 |
| §7.5 いろいろな収束の種類 |
| §7.6 レビュー:強い収束と弱い収束 |
| §7.7 大数の法則 I (弱法則) |
| §7.8 大数の法則 II (強法則) |
| §7.9 中心極限定理 |
| ワンポイント練習7 |
| 第8章 ブラウン運動とマルチンゲール |
| §8.1 時間の連続化 |
| §8.2 ブラウン運動の定義 |
| §8.3 径路の連続性 |
| §8.4 径路の微分不可能性 |
| §8.5 長さ無限と2次変分有限 |
| §8.6 フィルトレーション |
| §8.7 連続時間マルチンゲール |
| §8.8 停止時間と任意停止定理 |
| §8.9 マルチンゲール収束定理 |
| §8.10 マルチンゲール収束定理の例 |
| §8.11 ポアソン過程 |
| ワンポイント練習8 |
| 第9章 確率積分と伊藤の公式―確率微分方程式― |
| §9.1 確率積分と確率微分 |
| §9.2 積分と微分 |
| §9.3 確率積分 |
| §9.4 伊藤の確率積分 |
| §9.5 確率微分の伊藤の公式 |
| §9.6 計算応用と確率微分方程式 |
| §9.7 多次元ブラウン運動 |
| §9.8 確率微分方程式の解法 |
| §9.9 オルンシュタイン–ウーレンベック過程(O.U. 過程) |
| §9.10 同値マルチンゲール測度 |
| §9.11 ギルサノフの定理 |
| §9.12 裁定の存在条件 |
| ワンポイント練習9 |
| 多次元の伊藤の公式 |
| PDEからSDEへFeynman-Kacの公式 |
| 第10章 ファイナンス数理入門 |
| §10.1 確率微分方程式のファイナンス応用 |
| §10.2 オプションとは |
| §10.3 原資産(株価)の分布 |
| §10.4 ブラック–ショールズの公式 |
| §10.5 ブラック–ショールズ方程式を出す |
| §10.6 オプションのリスク指標 |
| §10.7 バシチェックの確率微分方程式 |
| §10.8 債券価格とイールドカーブとは |
| ワンポイント練習10 |
| 熱方程式による公式の導出 |
| 第11章 信用リスク評価入門 |
| §11.1 信用リスク評価とは |
| §11.2 構造型アプローチによる信用リスク評価 |
| §11.3 幾何ブラウン運動を用いる構造型アプローチ |
| §11.4 デフォルト距離によるリスク評価 |
| §11.5 信用リスクのある債券の価格 |
| §11.6 初到達時刻アプローチ |
| §11.7 誘導型アプローチによる信用リスク評価 |
| §11.8 関連のトピック |
| ワンポイント練習11 |
| 参考文献 |
| 索引 |
